CPAP治療とは

CPAP治療(シーパップ療法)は、「Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的持続陽圧呼吸療法)」の頭文字を取った名称です。
CPAP装置を使ってホースやマスクを通じて気道に空気を送り、気道の閉塞を防ぐ治療法です。この治療法は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して非常に効果的で、欧米や日本でも広く普及しています。治療を行うことで睡眠中の無呼吸やいびきが軽減され、質の良い睡眠が確保されます。治療により、心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な合併症のリスクが軽減されます。自覚症状に対する効果には個人差がありますが、日中の眠気や疲労感などの症状が改善されることが多く報告されています。また、CPAP治療は睡眠中のみ使用するため、日中は通常通りの生活が可能です。

保険適用について

CPAP治療は、適切な検査を行い一定の基準を満たせば健康保険が適用されます。

①簡易検査

自宅で、血液中の酸素や脈拍数、呼吸の状態などを測定する機器を装着し、1日寝ていただきます。検査結果は、AHI(無呼吸低呼吸指数)という指標で評価されます。この指数は、1時間あたりの呼吸停止回数と重度のいびき回数を合計した数字です。

  • AHIが40以上の場合、CPAP治療が保険適用となります。
  • AHIが40未満の場合は、次のステップの精密検査に進むことになります。
②精密検査
(ポリソムノグラフィー(PSG))

簡易検査でさらなる精密検査が必要と判断された場合は、PSG検査を行います。この検査では、睡眠中の詳細な状態を調べることができます。

  • AHIが20以上であった場合、CPAP治療が保険適用となります。

CPAP治療を保険診療で受ける場合、基本的には月1回の外来受診が必要となりますが、使用状況が安定している患者様においては最大3か月に1回の受診が認められております。当院ではCPAP使用状況の安定している患者様には2-3か月に1回の受診を推奨させて頂いております。受診時には治療や機器の使用状況が確認され、必要に応じて個々の状態に合わせた処方圧の再設定が行われます。

CPAP診療 費用
(対面診療か、オンライン診療かなどにより多少異なります)

受診間隔 保険適用の有無 診察費用
3ヶ月に1回 保険適用(3割負担) 約12,000円
1ヶ月に1回 保険適用(3割負担) 約5,000円